その他法律問題

  • 裁判にはどれくらい期間がかかる? 離婚、相続等の家庭裁判所の取扱事件の場合
    堀江・大崎・綱森法律事務所
    堀江 健太

    北海道・札幌の弁護士、堀江・大崎・綱森法律事務所のブログです。
    前回の記事に引き続き裁判が始まってから終わるまでにどれくらいの期間がかかるのかについて取り上げたいと思います。

    前回同様、私個人の経験によるのではなく、裁判所がしっかりと統計を取ってくれていますので、その内容を紹介したいと思います。
    ※以下のグラフ及び表の出典は「裁判の迅速化に係る検証に関する報告書」となります。

    離婚調停の平均は5.5ヶ月(平成26年)で、長期化傾向にある。

     

    まずは上のグラフをご覧下さい。平成17年以降の平均審理期間(裁判期間)のグラフですが、調停が成立した事案の裁判期間が右肩上がりで長期化しています。
    長期化している理由については、上記報告書では触れられていません。
    ただ、私の個人的な経験からですが、札幌家庭裁判所での調停事件において期日(調停を行う日)の間隔が、前は1ヶ月程度であったものが1ヶ月半から2ヶ月となっていて、裁判所のマンパワーが不足しているように感じます。
    とはいえ、概ね半年程度の期間で一定の結論が出る場合が大半ということになります。

    調停が成立しなければ離婚訴訟に。その場合の平均は11.6ヶ月(平成26年)

    しかし、結論が出るといっても調停不成立という結論の場合もあります。
    それでも離婚したいという場合は、離婚を求める訴訟を起こすことになります。

    その場合の平均審理期間(裁判期間)ですが、調停が短期化しているのと異なり、長期化しています。
    上記報告書においてその理由が分析されているのですが、財産分与についても争点となっている事件が増加しているからではないかとされています。
    長期化している理由はさておき、調停でまとまらずに訴訟まで行ってしまった場合は、1年半近くかかることとなりますので、一刻も早く離婚したいと思う当事者にとっては何とも長い時間となってしまっています。

    相続・遺産分割調停の平均は11.8ヶ月(平成26年)で、短期化傾向にある。

    続いて相続・遺産分割調停です。平成6年以降の平成17年以降の平均審理期間(裁判期間)のグラフですが、平成6年には18.2ヶ月かかっていたものが平成26年には約3分の2の11.8ヶ月まで短縮されています。
    それでも事件終了まで約1年かかっている状況であり、離婚調停の倍以上です。
    離婚と比べて長期化する理由は、離婚と比べて当事者が多くその分調整が困難であることが挙げられるかと思います。
    また、離婚の場合資料は当事者が持っていますが、相続・遺産分割の場合、亡くなった方の財産に関する資料が必要となるため、裁判をする上で必要な資料の収集にも時間がかかります。
    ですので、遺産分割が当事者の話し合いでまとまらなかった場合、調停で解決するとなるとかなり時間がかかるものと思って頂いた方がよろしいかと思います。

    いかがでしたでしょうか。上記はあくまで平均であり、事案によって長くかかる事件もあれば、すぐに終わる事件もあります。
    もし裁判をしたら、自分の場合はどれくらい時間がかかると想定されるのかお知りになりたい方はぜひ当事務所までご相談下さい。