ブログ

  •  > 
  •  > 
  • 離婚調停を電話会議で。メリットは?デメリットあるのか?
  • 離婚調停を電話会議で。メリットは?デメリットあるのか?
    堀江・大崎・綱森法律事務所
    横山 尚幸

    家事調停は、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所又は当事者が合意で定める家庭裁判所が管轄となります(家事事件手続法245条1項)。

    申立人の住所地を管轄する家庭裁判所に申立をして、自庁処理(管轄を有しない裁判所が事件を処理すること)を求めることも考えられますが、自庁処理が認められるハードルは高いと認識しています。

    離婚調停を申立てる際、この管轄がネックになることも多いです。

     

    専業主婦の場合など、配偶者の収入が世帯の主な収入源になっている場合、離婚前の別居先が、ご実家になることが多いと思います(家賃など生活費の観点から)。

    別居先がこれまでの住所地と離れている場合、別居後に調停を申立てようとする側は、配偶者の住所地(これまでの住所地)を管轄する家庭裁判所に申立をしなければならないのが原則です。

     

    別居先と管轄家庭裁判所が離れている場合(飛行機などでの移動を要する場合)、交通費や小さなお子様を日中見てくれる方がいない等の理由により、申立を躊躇うことになります。

    このような事案で期待されるのが、電話会議システムです。

     

     

    離婚調停はどのように行われる?電話会議は可能?

    家事事件手続法が制定されたことにより、離婚等の審判、調停等についても電話会議を利用することが可能になりました。

     

    離婚調停が行われる調停室に、電話会議用のスピーカー昨日がある電話が置かれ、当事者や代理人の声がスピーカーから聞こえます。

    離婚調停の場合、男女一人ずつの調停委員が入ることが多いですが、こちらで話した内容は、調停委員二人ともに伝わる形式が取られています。

     

    電話会議を希望する場合、申立時に、その旨を家庭裁判所に伝えます。

    電話会議を採用するか否かは、あくまでも裁判所が決定することになりますが、比較的広く電話会議が採用されているという印象があります。

     

    もっとも、代理人弁護士がついていない場合、電話会議が認められない可能性が高いです。

    それは、電話番号のみでは本人確認が困難であるためです。

    弁護士の事務所の固定電話番号は、日弁連に登録され、弁護士の名簿にも記載されているので、本人確認をすることが可能と考えられています。

     

     

    離婚調停を電話会議で行うメリット

    電話会議のメリットは、手続に要する時間と費用を抑えることができる点です。

     

    相手方住所地を管轄する家庭裁判所に出席しなくていいため、申立人ご自身の交通費が抑えられます。

    移動時間も短くなり、小さなお子様を預ける時間も費用も抑えることができます。

     

    申立人住所地の弁護士に依頼した場合でも、長距離の移動を要する場合には、交通費のみならず弁護士の日当も発生することが多いですが、こちらも抑えることができます。

     

     

    電話会議のデメリット?(その1)

    離婚調停では、調停成立の場面で、電話会議を利用することはできません。

    離婚調停で調停を成立させるためには、家庭裁判所に出頭することが、原則として必要になるということです。

     

    この点については、「調停に代わる審判」の活用が期待されます。

    家庭裁判所は、調停が成立しない場合においても、相当と認めるときは・・・職権で、当事者双方の申立ての趣旨に反しない限度で、事件の解決のため、必要な審判をするととができるとされています(家事284条1項本文)。

    これが調停に代わる審判と呼ばれるものです。

     

    もっとも、調停に代わる審判は、審判の告知を受けた日から2週間以内に異議を申し立てることができ、当事者から適法な意義が出された場合、審判は効力を失うという特徴を有しています。

    家庭裁判所に出頭して調停が成立した場合、後に成立した調停の効力を覆すことは難しいですが、調停に代わる審判では、審判後に異議が出されるリスクが残ります。

     

    かかるリスクがあるからこそ、調停に代わる審判の活用が想定される事案では、後々当事者の異議が出ないよう、審判内容を納得してもらう必要があります。

    そのためには、家事調停段階において審判や訴訟の見通しも踏まえ、調停委員会の見解を理由と共に示すという工夫がなされるべきといわれており、実際にそのような運用がなされることが多いです。

     

     

    電話会議のデメリット?(その2)

    電話でのやり取りになる以上、当事者の表情や調停委員の表情が伝わらないという点は避けることができません。

     

    調停委員の表情から、調停委員の事案に対する見立て等を読み取れないという点は避けることはできません。

    ですが、当事者の思いについては、代理人弁護士がついているからこそ、事前の打ち合わせ等を踏まえて、言葉でニュアンスも伝えることができると考えております。

     

    また、弁護士がついていれば、DV被害等の状況についても、事前に裁判所に証拠として提出することも可能です。

     

    調停委員の表情が見れないという点は、大きなデメリットとまではいえないと考えます。

     

     

    当事務所は電話会議システムを完備しています。

    当事務所の電話は、完全個室での電話会議に対応しております。

    当事務所の電話システムは、弁護士個人のスマホやパソコンからも利用できるシステムとなっております。

     

    当事務所で電話会議を行う場合、ご本人様は、法律相談時と同様に個室で待機して頂き、家庭裁判所から電話がかかってきたら、スピーカーから弁護士と一緒に、調停委員が話している内容を聞いていただくことになります。

    「一人ずつ受話器を耳に当て」なくても済むので、ご本人様は、弁護士と一緒に調停委員の会話を確認することができます。

     

    弁護士とコミュニケーションを図りながら、弁護士が話した方が良い場面では、弁護士が説明をし、ご本人様が話した方が良い場面では、ご本人様が説明することができ、実際の調停に出席した場合と同様の体制をとることができております。

     

    離婚調停は、当方と相手方とが交互に、調停委員と話をすることになりますが、相手方が調停委員と話している待ち時間の最中は、弁護士と打合せをしたり、お手洗いに行く等の休憩も自由にとることができます。

     

    裁判所に出頭した場合、調停室までの移動経路などの関係で、相手方と鉢合わせる可能性をゼロにすることはできませんが、電話会議ではもちろん、相手方と鉢合わせる心配もありません。

     

    お悩みの方は、一度お気軽に当事務所までご相談下さい。