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  • 札幌市市民後見人養成研修のスタート
  • 札幌市市民後見人養成研修のスタート
    ほっかい法律事務所
    大崎 康二

    みなさん,「市民後見人」という言葉をご存じでしょうか。

    「市民後見人」は,高齢や障害などの理由で成年後見を必要とする方に対して,市民がボランティアで成年後見人に就任して,その方の身上監護や財産管理を行うという制度です。

    成年後見制度は,平成12年の民法改正からスタートしましたが,これまでの間に社会に広く浸透し,全国の家庭裁判所に対する成年後見の申立件数は増加の一途を辿っています。今後は高齢化社会の進行により成年後見制度が必要となる方もますます増えていくものと考えられています。

    その一方で,成年後見人に就任する側について見てみると,これまでは主に親族の方や弁護士,司法書士,社会福祉士などの専門職が成年後見人に就任してきました。そのため,成年後見人になる身内の方がいない場合や,専門職の成年後見人に報酬を支払うだけの財産がない場合には,成年後見人として就任する候補者が見つからず,成年後見制度の利用が事実上制限されてしまうという問題がありました。

    この問題は深刻であり,今後,核家族化や少子高齢化が進んだ場合には,成年後見人になる候補者が見つからないために成年後見制度を利用できないというケースが増えていくことが予想されます。

    このような事態に対応するため,厚生労働省では,全国の市区町村に対して,「市民後見人」の養成を進めるように通達を出し,成年後見人に就任可能な市民のボランティアを増やしていこうとしています。

    これを受けて札幌でも,札幌市社会福祉協議会が主体となって一昨年から「市民後見人」の養成制度の策定を進めきました。今年度からはいよいよ「市民後見人」の養成研修がスタートすることになり,今年の7月には養成研修の事前説明会も開催されます。

    札幌市の「市民後見人」の養成制度の設計には私も一昨年から携わってきました。札幌では市民後見人となる方に対して,地域社会における権利擁護と地域福祉の担い手となることを期待しており,市民の方による新たな支え合いの仕組みづくりを進めていくという理念を持っています。

    まだ産声を上げ始めたばかりの札幌の「市民後見人」養成制度ですが,多くの方に参加いただき,大きく育てていくことが必要です。ご興味をお持ちの方がおられましたら,是非説明会にご参加ください。

    参加申込は下記のリンクご参照ください(注記:なお,今年度の説明については,本ブログ記事掲載後に定数が満員となったため平成26年6月16日付けで締め切りとなっております。)。

    http://www.sapporo-shakyo.or.jp/hotnews/detail/00001114.html