その他法律問題

  • 肝がん患者への医療費助成制度の創設
    ほっかい法律事務所
    大崎 康二

    私が長らく関わっているB型肝炎訴訟弁護団では,B型肝炎訴訟を通じたB型肝炎給付金の請求手続のほかに,B型肝炎訴訟に参加できない患者さんの救済も目的に,医療費の助成制度の創設などに取り組んできました。

    医療費の助成制度については,慢性肝炎患者については,一部の治療費が国によって助成される制度が整備されています。

    しかし,この制度は慢性肝炎以外の肝硬変,肝がんの患者は対象となっていませんでした。慢性肝炎から肝硬変,肝がんと病気が進行していくと,それに応じて生活への影響と治療費の負担が重くなっていくにもかかわらず,逆に国からの助成は打ち切られるという実態がありました。

    このような実態を受け,私たち弁護団やB型肝炎訴訟の原告となっている患者さんが組織するB型肝炎訴訟原告団では,他の患者団体と共にこれまで肝硬変・肝がんの患者に対する医療費の助成制度の創設を訴え続けてきました。

    これまで様々な困難がありましたが,ここ数年来の活動が実を結び,先月末にようやくウイルス性の肝がん患者に対する医療費助成制度が創られることが決まりました。このことは,各新聞等でも報道されているとおりです。
    https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20170828-OYTET50027/

    しかし,今回の制度では肝硬変患者は対象外となっており,その意味では,医療費助成に谷間が生まれてしまったことになります。また,肝がん患者についても,かなり厳しい条件が課されており,実際に医療費助成の対象となる患者は病態の重い肝がん患者に限定されることが予想されており,必ずしも十分な制度となっているわけではありません。

    その意味では,これからも私たち弁護団では,肝硬変患者への医療費助成制度の創設など十分な医療費助成制度の実現に向けて,活動を続けていく必要があります。

    B型肝炎給付金の請求は,当事務所で直接受任はしておりませんが,当事務所に連絡いただければ,B型肝炎訴訟弁護団としてしっかり対応していきますので,後連絡いただければと思います。