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  • 【交通事故】保険料増額は,損害といえるか?
  • 【交通事故】保険料増額は,損害といえるか?
    堀江・大崎・綱森法律事務所
    横山 尚幸

    任意保険の保険料が増額しました。

    例1)
    追突事故(当方0:相手方100)にあい,車両の修理が必要となりました。相手方が任意保険に加入しておらず,すぐに修理費を出してくれなかったため,自分の車両保険を利用して修理しました。車両保険を利用したために,翌年からの保険料が上がると言われています。
    例2)
    相手方が一時停止の標識を無視して,交差点に進入してきたため,事故にあいました。相手方からは,こちらにも過失があると主張され,任意保険を利用して賠償をしたため,翌年からの保険料が上がると言われています。

    このように交通事故をきっかけとして保険料が上がる場合,事故の相手方に対し,増額した保険料を請求することはできるのでしょうか?

    任意保険保険料の仕組み

    任意保険では,等級制度を採用してます(ノンフリート契約)。
    契約期間中の事故や保険使用の有無により等級が上下します。等級に従い,保険料割引率・割増率が異なり,等級が高い程保険料は安くなります。
    保険加入時には,6等級から始まります。その後1年間,保険を使うような事故を起こさなかった場合,翌年に1等級上がります。一方,交通事故などを起こして自動車保険を使った場合には,翌年度の等級は事故1件につき最大3等級下がってしまいます。
    簡単に言うと,交通事故で保険を利用した場合,事故前の等級に戻るためには,無事故を3年間継続しなければならないということです。

    等級が戻るまでの増額した保険料は,相手方に請求することができるのでしょうか?

    結論としては,否定されることが一般的です。
    任意保険は被害者のリスク回避のために締結されたもので,これを利用するか否かは被害者の自由な判断にゆだねられていること等から,事故と相当因果関係のある損害とは認められないとされています。
    ・任意保険を利用するか否かという被害者の自由な意思決定によって,保険料が増額するか否かの結論が異なること,
    ・任意保険は,交通事故によってどの程度金銭的な負担が生じるかわからないという不安への対処手段として,保険料という対価を支払い予防的に加入するものであり,事故後結果的に保険料が増額したとしても,将来生じ得る賠償問題の予防の対価を加害者に負担させるのは相当ではないこと
    が主な理由として挙げられています。

    まずはご相談を!!

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